会長メッセージ
NÜKSAKメンバー殿
発電において経済的なエネルギー生産技術である原子力発電所は、最初の投資予算が高くはあるが、安全性、持続可能性、排気ガスゼロ、稼働予算により競合的な地位を守っている。
原子力発電所は供給安全に貢献しているほか、経済、産業、技術的な多くの利益も、それがある国に提供している。この利益を活用できるかどうかは、大部分が国家の支援次第である。忍耐強く、長期的で直接的な国家の支援により原子力発電所に向けた重工業インフラの立ち上げを成功させれば、原子力セクターは国内開発の原動力として、トルコを赤字から救う重要な要素となる。
世界の例を見ると、公共機関や民間セクターのみの支援では、原子力分野の技術譲渡実施は可能だとは言えない。しかし、国家の主導があれば、民間セクターの積極的な参加により成功を導くことが可能である。
そのため、我が国で原子力セクターの人事、国内製造、研究開発において長期的に独自の能力を得るために行われる活動が、関連するすべての機構の計画により実施されることが重要である。
周知のとおり、トルコのエネルギー省の連携により、多くのプロジェクトが同時進行で進んでいる。我々アンカラ商工会議所もこの活動に加わっており、産業が負うすべての責任を果たすために尽力している。
原子力セクターにトルコの産業も加わるために、三件のプロジェクトが2014年から今も当会議所の連携により成功裏に続いている。そのうち、産業技術省クラスタリング支援計画の内容として支援を受けるために提示された原子力産業クラスタリングプロジェクト(NÜKSAK)は、選抜機構評価の前向きな結果を、2016年3月以降、当会議所に通知し、プロジェクトの詳細な事業計画が省に提出された。クラスタリング共同活動上部構造と省の間で2017年5月に締結された契約により、その後NÜKSAKプロジェクトの適用プロセスが始まった。
産業技術省の支援により進んでいるプロジェクト内容の
ワークパッケージが、当会議所が設立した経済事業と、イスタンブール、コジャエリ、エーゲ地方、アダナの各商工会議所の協力により行われている。プロジェクトには、イスタンブール工科大学、ゲディク大学、ハジェテペ大学のほか、原子力セクターで生産活動を望む当方の企業が参加している。
ワークパッケージの活動の内容は、複雑解析、原子力品質管理、認証システム、コンサルティング、原子力セクターへの特別資材技術の訓練、ステンレス鋼に向けた研究開発、プロジェクトおよび技術支援機構に向けたインフラ活動に重きが置かれている。5年間で実現する活動の合計予算はおよそ3200万トルコリラである。
我々の戦略は、既存の産業インフラを原子力セクター向けに有益に用いること、投資の重複を防ぐこと、活動している企業同士の協力によりシナジーを生むことである。こうしてトルコの産業が原子力セクターで競争力を得て、我々の近隣で計画されている原子力発電所プロジェクトでも国際的に有利になる。
我々の目標は、トルコでの立ち上げが予定されている原子力発電所プロジェクトと、そのプロジェクトのインフラを可能な限りローカライゼーションすることである。原子力産業向けの特別資材と製造技術のクラスタリングをメンバーが開発することで、技術を獲得し、設計・製造能力を取得することができる。
NÜKSAKのメンバーは、原子力発電所その他の発電所で使用され得る製品およびサービスに関する設計、製造、取り付け、試験能力を、このプロジェクトにより開発することになる。
我が国で形成されるこの経験は、長期的に世界の他の原子力発電所プロジェクトにおいても、トルコの産業がサプライヤーとなるための土台を作ることになる。
このプロジェクトが我が国とNÜKSAKメンバーにとって良いものとなるよう願い、セクターへの参加を望む当方の全企業にも、これを機に我々のクラスタリングに加わるよう、呼びかける。
敬具
ヌレッティン・オズデビル
取締役会会長